通称「鴨池」で知られる大堤は、加越台地と福井平野の境にある半人工的な池です。その名の通り、冬季にはマガモをはじめとすコガモ、オナガガモ、ヒドリガモなどのカモ類が飛来し、その数は3,000羽以上にもなることがあります。また、コハクチョウが時々飛来する他、カモ類をねらうオオタカも姿を見せ、様々な冬鳥を間近に観察することができます。
また、大堤は水生生物が豊かなため、昆虫相も豊富です。その中にはタイリクアキアカネ、オナガアカネ、ババヒメテントウなど県下唯一の記録を持つものをはじめとして、注目すべき昆虫がかなり記録されています。
所在地 | 三国町 |
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湿地タイプ | 沼沢地 |
面積 | 5.5ha |
標高 | 20m |
保護区指定 | 県指定鳥獣保護区特別保護地区 |
大堤のもう一つの魅力は、水面に繁茂する水生植物群落です。
池の沿岸部にはハス、ヨシ、カンガレイ、コウホネなどの挺水植物群落※1、中心部の水面にはスイレン、ジュンサイなどの浮葉植物群落※2が形成されています。特に初夏から秋口にかけて純白の花を咲かせるスイレンの群落は見事で、訪れる人の目を楽しませてくれます。