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名 称 |
北潟湖 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
鳥獣の重要な生息地 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
あわら市(旧芦原町),あわら市(旧金津町):(499,500,539,540,541) | ||
選定理由 |
渡り鳥の渡来地または中継地、猛禽類の多様な地域 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
本県の北端部に位置する本湖は,加越台地の侵食でできた谷に水がたたえられたもので,最深3m ほどの浅い,面積2 ほどの広さの湖である.海とつながっているので内陸に向けて汽水から淡水の環境が存在している.また,広くはないものの一部にヨシ原も発達している.生息する魚類が豊富で,それらを餌とする多くのカモ類やタカ類の越冬地となっている.1987 年から1998 年の「ガンカモ科鳥類生息調査」によると,本湖では,毎年,平均8 種2,662 羽のガンカモ類が記録されている.開水面が広いためカモ類の警戒心もあまりなく,また,レジャーボートの乗り入れも少ないため,その種・個体数が安定している.淡水性と海水性の種がともに記録されているが,マガモを主とする淡水ガモ類が多い.また,ガン類の記録もあるが,そのほとんどは石川県加賀市片野の鴨池と坂井平野を行き来する個体や群れであり,降りてくることはほとんどない.最近は,1991 年をピークに個体数が減少傾向にあり,その上位を占めていたマガモとカルガモの減少が大きい.タカ目では,オオワシ,オジロワシ,チュウヒ,ハイイロチュウヒ,ノスリ,オオタカ,ミサゴ,チョウゲンボウ,コチョウゲンボウ,ハヤブサなどが記録されている.特にオオワシとオジロワシにとっては,本湖が冬期の荒天時の採食場所となっている.また,ミサゴもよく観察されており,本種にとっても主な採食場所となっている.また,近年,カワウの大群が定期的に飛来しており,漁業者などとの軋轢を生むおそれがある. | ||
保護の現状 と留意点 | 現在,本湖の北半分では,「鳥獣保護法」により狩猟が,「自然公園法」により開発行為などが規制されている.本湖は,生活排水や農業排水に起因する,いわゆる富栄養化した湖であるが,現在では,水質の変化は横ばいに推移している.周辺ではアカマツの枯死も見られ,また,大規模な砂利採取なども行なわれ,環境の改変が起こっている.ここでは,数少ないオオワシやオジロワシを含め,タカ目の種が多く生息または渡来していることから,周辺部の森林やヨシ原なども含めた湖全体の保全が必要と考えられる. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |