福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
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名   称 ツバメチドリ
学   名 Glareola maldivarum
分 類 1 鳥類
分 類 2 チドリ目ツバメチドリ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
特定せず
選定理由 保護上重要な種・亜種
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
  • 鳥獣保護法      :非狩猟鳥類
  • レッドリスト(福井県):県域絶滅危惧U類 / レッドリスト(環境省):絶滅危惧U類(VU)
解   説  ユーラシア大陸極東部から東アジアで繁殖し,冬期は東南アジアからオーストラリア大陸で越冬する.日本では,多くは旅鳥または迷鳥して飛来するが,1974年に宮崎県で繁殖が確認されて以来,静岡県や愛知県,福岡県などでも繁殖するようになっているが,多くはない.本県では,かって三里浜が主要な中継地であったが,現在では稀に春・秋期の渡りの季節に見られる程度である.春期は比較的内陸部でも見られ,1995 年4 月29 日には福井市の足羽川上空でも飛翔姿が確認されている.また,1996 年5 月5 日には芦原町中番の畦道で渡りの途中と思われる個体が確認された.河原,埋立地,草地などの開けて植生の疎らな露地面の多いところを好む.空中を滑空と帆翔を交互に交えて飛びながら,飛翔中のトンボやハエなど昆虫をくわえ捕って食べることが多いが,地上を歩いたり走ったりして餌を捕えたりして,ほかのチドリ類とよく似た食べ方をする.
保護の現状
 と留意点
 現在,「鳥獣保護法」により本種の捕獲,飼養,譲渡などが規制されている.海岸に近い砂礫地や開けた植生の疎らな乾いた畑などや干潟の後背地などでよく観察されることから,干潟を残すことはもとより,砂地なども残すよう努めることが大切である.

(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)

出典「福井県レッドデータブック(動物編)」(2002年3月 福井県福祉環境部自然保護課発行)