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名 称 |
オジロワシ | ||
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学 名 |
Haliaeetus albicilla | ||
分 類 1 |
鳥類 | ||
分 類 2 |
タカ目タカ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
特定せず | ||
選定理由 |
保護上重要な種・亜種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
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解 説 |
種としては,ユーラシア北部と東部,アイスランド,グリーンランド,日本,樺太,千島列島で繁殖し,冬期は少し南へ移動する.本亜種は,北海道で少数が繁殖しているが,そのほとんどは冬鳥として北海道,本州,佐渡,対馬に飛来する.本州では,東北地方と中部地方の日本海側が主たる飛来地で,本県は日本海側の連続した飛来地の西端にあたる.本県では,三方五湖において,11 月下旬から3 月上旬にかけ1 〜2 羽が飛来する.北潟湖にも不定期に飛来し,また,和泉村の九頭竜湖でも記録がある.主に海岸部に生息するが,オオワシと違って内陸の大きな河川や湖でも見られる.主に魚類やカモ類などを捕食する.三方五湖では,水面のカモの群れに急降下することはあっても狩りはほとんど成功していない.代わって,木に止まり魚類が水面近くに浮いてきた時に,飛び立ってこれを捕獲している.越冬期間中にも,ペアの鳴き交わしや求愛ディスプレーが行なわれる. | ||
保護の現状 と留意点 | 現在,「文化財保護法」,「鳥獣保護法」および「種の保存法」で本亜種の捕獲,飼養,譲渡などが規制されている.本亜種は食物連鎖の頂点に位置し,また,水辺環境の状態を表す指標生物として重要である.本県では,1981 〜1985 年度に造成中の福井新港でも1 ペアが越冬していたが,当時は餌となるカモ類が1 〜2 万羽程度生息していたからと考えられる.安定した渡来地である三方五湖およびその周辺は鳥獣保護区や銃猟禁止地区に指定されているが,安心して生息できるためにも森林伐採の規制や,水質悪化をくい止め,魚類を増加させるなどの方策が必要であろう.ただし,かつての福井新港のように人工の池でも餌量が十分であれば,大型猛禽類の誘致,定着も可能である. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) 出典「福井県レッドデータブック(動物編)」(2002年3月 福井県福祉環境部自然保護課発行) |