-
●種の特性
-
本種の働蟻の体長は1mm と小さく,体色は赤褐色で土の色によく似ている.動きが鈍いこともあって肉眼での発見はかなり困難で,往々にしてその生息を見落とす場合がある.兵蟻は2mm ,頭部の色は暗褐色,頭部の長さは幅の1.3 倍,頭頂部に明瞭な1 対の突起があり,後縁部中央は窪んでいる.
-
●生息状況
-
本州,四国,九州,南西諸島に分布する.本州における分布の北限は,日本海側は富山県,太平洋側は関東地方である.
本県における生息地域は,前回の調査地域より広い範囲で確認されたものの,敦賀市岡崎周辺に限られている. 平素は照葉樹林の林床の石の下や朽ち木の中,土中に営巣をしている.
-
●存続を脅かす要因
-
小道の路肩などを生息場所としているため,頻繁な自動車往来による排気ガスの放出や,車寄せに因る営巣地の破壊等が存続を脅かす.
-
●参考文献
-
日本蟻類研究会.1992 .日本産アリ類の検索と解説(V).93pp .日本蟻類研究会.
|