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●種の特性
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1975 年に山形県産の標本により記載されたハチである.
体長7 〜10mm ,ツヤセイボウ類の中では大型で,体全体が緑色を帯びた金属光沢を持つ美しい寄生蜂である. アリマキバチ類やイスカバチ類を宿主としている.
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●生息状況
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青森,山形,宮城,福井県にしか記録されていない希少種である.
県内の分布は大野市赤兎山,谷山,福井市一乗谷だけである.北方系のハチで,現在福井市一乗谷が分布の南限である. 初夏の6 〜7 月ごろ発生し,アリマキの甘露や落葉広葉樹の梢や若葉に飛来する.
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●存続を脅かす要因
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宿主であるアリマキバチ,イスカバチ類の営巣する落葉樹が,スギの植林などで減少し,生息地は狭められ,本種の生息も困難になりつつある.また,薪や丸太などの置き場の減少も存続を脅かす要因の一つと考えられる.
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●参考文献
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羽田義任.1987 .福井県蜂類分布資料.福井虫報,(1):18- 19 .福井昆虫研究会.
室田忠男.1977 .福井県の蜂類分布資料.蜂友通信,(5):5- 7 .日本蜂類研究会. Tsuneki,K.1975.New cuckoo wasps found in Japan.Konty u,43 (1):29- 35.
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