福井県レッドデータブック データベース

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淡水魚類
 

 ジュズカケハゼ

 

 スズキ目ハゼ科

 Chaenogobius laevis (Steindachner)

 福井県カテゴリー  県域絶滅危惧U類
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
産卵期は3 〜5 月で,雄が深さ15cm ほどの巣穴を泥底中に掘り,そこに雌を誘い壁面に卵を産着させた後,雄が単独で巣穴にふたをしてふ化まで保護する.河川の中・下流域や湖沼などに生息し,近縁のビリンゴが汽水域から海水域にすむのに対して,本種は幼魚・成魚とも一生淡水域で過ごす.
ユスリカの幼虫などの小動物を食べる.産卵期の雌は雄に比べ各鰭が大きくなり,体側には黒色と黄色に色分けられた婚姻色が出現する.ビリンゴやシンジコハゼに似ているが頭部の感覚管がないことで区別できる.
 ●生息状況
北海道から九州にまで分布する.本県ではこれまで福井市の溜池と福井城濠の2 ヶ所で記録されたが,その後確認されていない.
 ●存続を脅かす要因
ため池のような狭い場所は,環境の変化が容易に起こりやすく,また池の水涸れも懸念される.
 ●参考文献
福井県.1998 .福井県の陸水生物.203pp .福井県.
岸 由二.1989 .ジュズカケハゼ.日本の淡水魚.川那部浩哉・水野信彦編・監修.p.614 .山と渓谷社,東京.
中坊徹次編.2000 .日本産魚類検索.1748pp .東海大学出版会,東京.

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