-
●種の特性
-
広い水田や休耕田に群れで飛来し,イネの落ち穂や二番穂,草などを食べる.警戒心が強い.
-
●生息状況
-
日本には,冬鳥として本州以北に局地的に渡来する.北海道,宮城県,新潟県,石川県,福井県,島根県などが渡来地として知られる.昭和のはじめまでは全国に普通に見られたが狩猟などにより一時は激減した.
冬鳥として毎年2000 羽前後が石川県加賀市大聖寺の片野鴨池に渡来する.この個体群の主要な採食地は坂井平野の広がりのある水田地帯である. 冬期間にも降雪量に合わせて,坂井平野以外にも飛来することがあるほか,県外への大きな移動もすることが知られている.
-
●存続を脅かす要因
-
生息地として利用できる湿地や水田の減少が挙げられる.特に,水田の乾田化や,秋の田起こしによる落ち穂や二番穂の消失など,生息地と餌の減少が挙げられる.
水田地帯を縦横に走る道路が採餌・休息場所を分断することにより広がりのある水田が消失していることや,自動車の交通量の増大と狩猟者の間接的な銃圧による影響が考えられる.
-
●参考文献
-
福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
池内俊雄.マガン.文一総合出版.東京.
|