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●種の特性
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マコモなどの水生植物の根や葉,水田の二番穂や落ち穂,草などを食べる.ときに,マガンの群れと行動を共にすることがある.警戒心の強い鳥である.
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●生息状況
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日本では,冬鳥としてユーラシア大陸北部よりカムチャツカ,北海道東部を経由して主に宮城県に渡来し越冬するものがほとんどである.
本県における亜種ヒシクイの記録は1994 年2 月14 日に坂井町折戸の九頭竜川河川敷内で亜種オオヒシクイの群中に2 羽が確認された記録があるにすぎない.
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●存続を脅かす要因
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生息地となる湿地や草地の減少が挙げられる.特に,水田の乾田化による生息地と餌の減少が挙げられる.
水田地帯を縦横に走る道路が採餌・休息場所を分断していることや,自動車の交通と狩猟者の間接的な銃圧による影響が考えられる. 河口など湿地に生えるマコモなどの水生植物の減少や,採食地の水田の乾田化,農耕地における車の通行量の増加が考えられる.
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●参考文献
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福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
桐原政志.2000 .日本の鳥550 ・水辺の鳥.360pp .文一総合出版,東京.
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