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●種の特性
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湖沼,河川,休耕田などの,ヨシ,マコモ,ガマ類など,背の高い単子葉植物が繁茂する湿地に生息している.
小型のサギで,茎から茎へと伝い歩いたり,浮き葉の上を歩いて移動する. 年に1 回の繁殖が普通で,水辺に単独または集団で営巣する. 小魚,カエル,エビ,ザリガニ,昆虫,クモなどを食べる.
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●生息状況
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東アジア,東南アジア,インドなどに分布し,温帯で繁殖するものは熱帯に渡って越冬する.日本には夏鳥として渡来するが,冬も少数が残留するらしい.
本県では,夏期と渡りの時期に観察されるが,ヨシ原に隠れているので発見されにくい. 姿を見つけにくいこともあり,情報不足なのが現状である.
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●存続を脅かす要因
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生息に適した水辺の挺水植物群落が減少している.しかも,水上の茂みの中で捕食者に狙われにくく,繁殖中に大きな増水などがなくて安定している場所となると,さらに限定される.
餌になる小動物の減少等が考えられる.
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●参考文献
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福井県.1998 .福井の鳥とけものたち.222pp .福井県.
日高敏隆.1996 .日本動物大百科 第3 巻 鳥類T.182pp .平凡社,東京都. 中村登流・中村雅彦.1995 .原色日本野鳥生態図鑑(水鳥編).304pp .保育社.大阪府.
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