-
●種の特性
-
水面近くの小魚,プランクトン,イカ,エビなどを,水面に降りずに嘴でくわえ取る.
年に1 回,集団で繁殖する.岩の隙間や,土中に穴を掘って巣にするが,オオミズナギドリの古巣を利用することもある.
-
●生息状況
-
主に日本と朝鮮半島の小島で繁殖し,インド洋から紅海にまで渡って越冬する.
本県では,1994 年に敦賀市の明神町で1 羽が保護されたのと,2001 年10 月17 日に三国港へ戻ってきた漁船内に迷い込んでいた1 羽が保護された記録があるだけである.京都府沓島で繁殖しており,本県の海上にも生息していると考えられる. 世界的にも繁殖地が限られ,しかも減少している.石川県七ツ島では1970 年代に繁殖していたが,1980 年代以降は確認されておらず,本県沖の本種の動向に注意する必要がある.
-
●存続を脅かす要因
-
海洋環境の悪化が心配され,化学汚染や油汚染などは本種の存続の脅威となる.
-
●参考文献
-
福井県.1998 .福井の鳥とけものたち.222pp .福井県.
福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県. 日高敏隆.1996 .日本動物大百科 第3 巻 鳥類T.182pp .平凡社,東京都. 中村登流・中村雅彦.1995 .原色日本野鳥生態図鑑(水鳥編).304pp .保育社.大阪府.
|