福井県みどりのデータバンク動物目録(両生類)


カエル目

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ニホンアマガエルアマガエル科

Hyla japonica

        

 県下に広く分布し、人家近くの平地から低山地に生息することが多い。体長3〜4c

mと小型で、四肢の指に吸盤を持ち、低木や草上に生活する。体色を変えることで

もよく知られる。背面は緑色か黄緑色で、基色が灰褐色に変化したときに、暗緑色

か黒褐色の斑紋が明瞭に現れること羽、通常よく見られる現象であるが、斑紋が全

く現れない個体もあるといわれる。腹面は黄白色か白色で、顆粒で一面に覆われる

。シュレーゲルアオガエルと、しばしば混同されやすいが、本種は鼻から鼓膜の後

方にかけて、常に黒い縦条があることで区別される。繁殖期の雄はのどが黒ずむ。

5、6月ごろ、水田、池等の浅い止水の水草などにばらばらに産卵する。成体が水

中にはいるのはこの時期のみである。よく曇天や雨降りの前にかけて、降雨を予告

するかのようにクワ、クワ、クワと大きな声で鳴き、市内の庭でもこの声は聞かれ生

息することがわかる。

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出典「福井県の両生・爬虫類・陸産貝類目録」(1998年3月 福井県県民生活部自然保護課)
出典「福井県の両生・爬虫類・陸産及び淡水産貝類目録」(1985年3月 福井県自然保護課)