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名 称 |
小浜市矢代の石灰岩層と地形 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
小浜市:矢代(1020) | ||
選定理由 |
古生物学的に重要な地点,希少な鉱物・岩石を産出する地点 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
上中町田烏から小浜市阿納に至るリアス式海岸線は若狭湾国定公園に属し,波浪による侵食崖は断崖と小岩礁を作って男性的な岩浜海岸を作り出している.湾に突き出て海に沈む山稜はすべて岬や崎を形成している.湾に突き出た半島は,地質や地質構造を反映して,半島の先端の小翼状の岬や崎には,硬質のチャ−トや砂岩が,湾の入江の部分には軟質の頁岩が分布する.調査地周辺では,緑色岩や石灰岩,チャ−ト,砂岩,頁岩が発達するが,これらには,面無し断層や層内褶曲が無数に存在して,レンズ状ないし飴状の様相をなしており,いわゆる混在岩相をなしている.矢代集落の北側海岸から小湾を挟んで存在する岩礁には石灰岩が,緑色岩類と一部の頁岩との互層をなして産出する.石灰岩は著しく結晶化し,緑色岩は緑から赤色の雑色性に富んでいる.石灰岩中のフズリナ化石は,結晶化が著しいものの,組織から判断してParafusulina sp .やPseudofusulina sp .等であり,それ以外の化石として海百合,スポンジなどが薄片上で見られる.石灰岩中の化石帯から判断すると,二畳紀中期の石灰岩層である.緑色岩は変質して赤褐色を呈している.これらの岩相は,小浜市青井(182 )の岩相に類似している.矢代には,緑色の緑色岩と赤紫色に変質した緑色岩が色彩美しく混じり合った中に,泥質なものと石灰岩が層状をなして入るという特異な地層群が露出している. | ||
保護の現状 と留意点 |
混在岩相としては素晴らしい観察地域であり,海食崖や海岸に点在する礫種も多く,さらに混在岩の石紋や流理模様なども美しい.周囲の地形も加えてこの地域の地質は県内でも数少ない重要な地点であり,道路その他の改良工事に当たっては自然地形の保護に十分注意を払う必要がある.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |