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名 称 |
菖蒲谷の河川争奪 | ||
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学 名 |
− | ||
分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
− | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
武生市:菖蒲谷(828,829,855,856) | ||
選定理由 |
地形形成史から見て典型的な地形 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
河川争奪とは,河川の上流部が他の河川系に取り込まれて,以前の流路と異なる方向へ流れる現象をいう.丹生山地内に分布する中位段丘形成時期の天王川(古天王川)は,中津原付近を源流とし,勝蓮花でほぼ直角に曲り西流し,菖蒲谷付近で再び直角に曲り北流していた.中位段丘形成後,武生方向から流れ込んでいた吉野瀬川の侵食作用が活発となり,谷頭侵食が西に向かい,ついには,勝蓮花付近において,吉野瀬川は天王川の上流部を争奪し,その結果,坂口から北流していた天王川は吉野瀬川となり,東流するようになった.その争奪地点が勝蓮花付近と解され,今でも小さな滝が残っている.現在の分水界は菖蒲谷集落のすぐ東にある.丹生山地においては河川争奪が諸処で認められる.織田町打越(114 )では,天王川が越知川により争奪されている.このことは,丹生山地が著しい変動を受けていることを物語っている. | ||
保護の現状 と留意点 |
現在,菖蒲谷付近は良好に保存されている.今後出来るかぎり人工物で覆うことなく,自然の状態が維持されることが望まれる.河川争奪地点に,説明板を作り広く人々に知ってもらうことも大切である.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |