福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
[先頭ページ] [前のページ] [次のページ]
名   称 美山町の飛騨帯石灰岩
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
美山町:西天田,東天田,西河原(357,382)
選定理由 その他地質学的に貴重な地点
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  美山町天田近辺の足羽川に露出する石灰岩を中心とする帰属不明の岩石群である.広義の飛騨帯内に位置しているが,多分宇奈月片岩帯に含まれるものであろう.この石灰岩に伴って,砂岩や緑色岩(いずれも変成,変質している)も露出する.ここから腕足類化石が得られたという報告がある.砂岩や緑色岩なども含まれるが,結晶化した石灰岩がよく目立つ.この岩石組み合わせは足羽川に沿う天田地域のみならず朝日町金谷(108 )に点在する.この岩石の地質学的位置付けは今後精力的に研究を進めるべき課題である.たとえば,この石灰岩の地質学的位置づけの解明は飛騨帯,宇奈月帯,飛騨外縁帯の関係を知る上で重要である.チャートと石灰岩の互層においては,チャートは円盤状に割れているのに,石灰岩は円盤の間を埋めるように変形しており,異なる岩石の変形様式を観察するにも適当である.
保護の現状
 と留意点
 河床にある露岩は足羽川ダムが完成すると,水没する.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)