福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 美山町宇坂の手取層群と足羽川の蛇行
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
美山町:宇坂(380)
選定理由 その他地質学的に貴重な地点
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  池田町から北流してきた足羽川は美山町蔵作から宇坂において大きく蛇行する.蛇行する河川が描く弧の内側に平野,外側に山地が発達するという一般的な傾向があるが,この地点においてもその傾向が認められる.平野部の地形面はゆっくりと足羽川に向かって傾斜している.山地部を形成している地層は礫岩,砂岩,頁岩を主体とする手取層群に属し,足羽川の河床にもしばしば礫岩,砂岩,頁岩が露出している.この手取層群の砂岩は建設資材として採石されている.河川が蛇行する原因についてはいろいろな説がある.例えば,1 )平坦化された地形上を蛇行していた河川の名残である,2 )河川が,固い地層や岩石に衝突し,その部分を迂回して流れる,3 )河川を横切る断層などがあり,そちらに河川が曲げられた,などである.ここの蛇行の原因は特定できないが,いずれにしても河川の侵食作用の激しさを理解するには重要な場所である.
保護の現状
 と留意点
 足羽川ダムの建設予定地であり,ダム建設作業により地形が大きく変化することがない配慮が必要である.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)