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名 称 |
金津町青ノ木の芦原砂層下部の岩相と化石 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
あわら市(旧金津町):青ノ木(503) | ||
選定理由 |
古生物学的に重要な地点 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
金津町青ノ木から宮谷付近には第四紀更新世の芦原砂層下部が分布する.最下位の礫層は,主に径数cm の礫からなる.その上位に三角洲末端に特徴的なフォアセット・ラミネーションを伴う礫混じり砂層が堆積している.この礫混じり砂層とその上位の粗粒砂層中からは化石を産出する.礫混じり砂層中には径数cm ,長さ数10cm の甲殻類により形成された生痕化石であるオフィオモルファ(Ophiomorpha sp.)が発達する.このオフィオモルファは干潟から前浜に特徴的な生痕化石であり,径数cm の垂直型生痕で外側にイボがついているのが特徴である.粗粒砂層中からはサルボウガイ,ヤマトシジミ,カガミガイ,アカニシなどが産出するので,近くに汽水域や岩礁を持つ浅海上部(おそらく0 〜10m の深さ)の古環境が推定される.この上位に薄い泥層が被覆する.なお,青ノ木付近にはフォアセットを伴う層相の上に薄い基底礫層・泥層が重なる不整合面が形成されている.この岩相変化は三角州のに典型的なものであり,芦原砂層堆積当時の河川の流れり形成された生痕化石であるオフィオモルファ(Ophiomorpha sp.)が発達する.このオフィオモルファは干潟から前浜に特徴的な生痕化石であり,径数cm の垂直型生痕で外側にイボがついているのが特徴である.粗粒砂層中からはサルボウガイ,ヤマトシジミ,カガミガイ,アカニシなどが産出するので,近くに汽水域や岩礁を持つ浅海上部(おそらく0 〜10m の深さ)の古環境が推定される.この上位に薄い泥層が被覆する.なお,青ノ木付近にはフォアセットを伴う層相の上に薄い基底礫層・泥層が重なる不整合面が形成されている.この岩相変化は三角州のに典型的なものであり,芦原砂層堆積当時の河川の流れや海岸線の方向などの古環境を復元する上できわめて重要な情報を提供する露頭である. | ||
保護の現状 と留意点 |
宮谷露頭はオフィオモルファの最もよく発達する露頭で,更に化石の保存もよい.土砂採掘現場になっているため,露頭はなくなりつつある.青ノ木の露頭は,加越地域の第四系を考える上で極めて重要であり,保護すると共に詳細な研究を行う必要がある.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |