福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
鳥  類
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名   称 ヤイロチョウ
学   名 Pitta brachyura
分 類 1 鳥類
分 類 2 スズメ目ヤイロチョウ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
特定せず
選定理由 保護上重要な種・亜種
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
  • 鳥獣保護法      :非狩猟鳥類
  • 種の保存法      :国内希少野生動植物種
  • レッドリスト(福井県):県域絶滅危惧T類 / レッドリスト(環境省):絶滅危惧TB類(EN)
  • ワシントン条約    :附属書U
解   説  種としては,中国南部から東南アジア,インド,オーストラリアにかけて分布し,南方のものには留鳥もいる.日本には,本亜種が数の少ない夏鳥として本州中部以南に渡来する.繁殖記録は長野県付近までであるが,声の記録は東北地方まで広がる.本県では,少ない旅鳥および夏鳥として飛来し,「ポポピーポポピー」という口笛のようなさえずりは記録されているが,姿の目撃はほとんどない.隣の京都府や石川県でも旅鳥として記録されている.日本は本亜種の繁殖分布の北限にあたる.1937 年に高知県で日本での繁殖が初記録され,現在は高知県の県鳥に指定されている.四国では古くから「シロペン,クロペン」と聞きなしされ,また,南九州では古くから「あかふん」,「あかだんな」の名前で知られている.主に山地のよく繁った常緑広葉樹林に生息するが,農耕地近くの森や,低木がよく繁茂した二次林でも見られる.林床で主にミミズや昆虫などを捕食する.地上あるいは低い樹上に営巣する.
保護の現状
 と留意点
 現在,「鳥獣保護法」および「種の保存法」で本亜種の捕獲,飼養,譲渡などが規制されている.本県では,さえずりの記録だけで正確な生息状況は分かっていない.また,開発行為などによって繁殖地が消失している可能性もあるので,詳細な調査が必要である.

(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)

出典「福井県レッドデータブック(動物編)」(2002年3月 福井県福祉環境部自然保護課発行)