| |||
[先頭ページ]
[前のページ]
[次のページ]
【動物目録の該当ページ】
| |||
名 称 |
クマタカ | ||
---|---|---|---|
学 名 |
Spizaetus nipalensis | ||
分 類 1 |
鳥類 | ||
分 類 2 |
タカ目タカ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
特定せず | ||
選定理由 |
保護上重要な種・亜種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
| ||
解 説 |
種としては,インド,スリランカ,ネパールから中国南部,インドシナ,台湾,日本に,周年,ほぼ同一地域に生息する.日本では,本亜種が北海道から九州の山地で繁殖している.本県でもほぼ周年,観察される.主に海岸部から山岳部の森林帯に生息し,30 〜35の行動圏を持つ.営巣場所は急斜面にある森林内の大樹木である.本県では,12 月下旬から営巣地上空でつがいがディスプレー飛翔を活発に行い,1 月中旬に巣作りを開始し,産卵は3 〜4 月に行なわれる.ふ化は1ヶ月半後の4 月下旬〜5 月下旬で,巣立ちは7 〜8 月である.幼鳥は翌年の春まで巣から半径1km 以内に留まり,その後,行動範囲を徐々に拡大していく.繁殖は毎年行なうものと隔年で行なうものとがある.ノウサギ,タヌキ,アナグマ,テン,リス,アカネズミ,ヒミズなどの中・小型の哺乳類,ヤマドリ,カケスなどの中・大型の鳥類やヘビ類などを捕食する. | ||
保護の現状 と留意点 | 現在,「鳥獣保護法」および「種の保存法」で本亜種の捕獲,飼養,譲渡などが規制されている.本亜種は,日本の山岳の森林生態系の頂点に位置する動物であるため,環境の指標種として重要である.近年,繁殖成功率の急激な低下が報告されており,本県でも,ペアで生息していても,何年も巣立った幼鳥が確認されていない地域がある.しかし,本県における本亜種の分布,個体数,繁殖成功率などについては情報が少なく,詳細な調査が必要である.また,少なくとも広範囲な多様性のある森林の確保と,営巣木となる大きな樹木をできる限り残すことが求められる. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) 出典「福井県レッドデータブック(動物編)」(2002年3月 福井県福祉環境部自然保護課発行) |