福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
鳥  類
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名   称 ミサゴ
学   名 Pandion haliaetus
分 類 1 鳥類
分 類 2 タカ目タカ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
特定せず
選定理由 保護上重要な種・亜種
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
  • 鳥獣保護法      :非狩猟鳥類
  • レッドリスト(福井県):県域絶滅危惧T類 / レッドリスト(環境省):準絶滅危惧(NT)
  • ワシントン条約    :附属書U
解   説  種としては,北半球全域とオーストラリア沿岸部で繁殖し,アフリカや南アメリカで越冬する.日本では,本亜種が各地で少数繁殖するが,非繁殖期に飛来する個体の方が多い.北日本で繁殖した個体の一部は,越冬期には暖地に移動する.本県では,非繁殖期に海岸部,湖沼,大きな河川で観察されるものがほとんどである.しかし,過去に若狭湾一帯や日野川流域で繁殖記録が存在し,現在でも北潟湖,九頭竜川中下流部,奥越地区のダム湖,三方五湖,南川などにおいて,繁殖期に少数ながら生息している.主に海岸や河口などの,水際に立つ尖塔上の岩の頂上部,人が近寄れない場所の断崖の棚,水辺の近くにあるマツなどの樹冠などに営巣する.北陸地方の他県では,内陸部での営巣地が確認されている.餌は主に生きた魚類で,水中の魚を,上空から探し,急降下して水面近くで足を伸ばして突っ込んで捕らえる.
保護の現状
 と留意点
 現在,「鳥獣保護法」により本亜種の捕獲,飼養,譲渡などが規制されている.本亜種は,近年,世界的に減少が著しかったが,水質汚染が改善されてきた地域ではその数を回復させている.しかし,日本においても,本県においても生息個体数や生息・営巣環境などの情報がまだ少ない種であるので,詳細な調査が必要である.主な営巣地である海岸で,釣り人や釣り船が出入りまたは接近したりすることで営巣を放棄した例が多くあり,調査の結果,営巣地が判明した場合は,立ち入りの制限などの対処が求められる.

(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)

出典「福井県レッドデータブック(動物編)」(2002年3月 福井県福祉環境部自然保護課発行)