福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
[先頭ページ] [前のページ] [次のページ]
名   称 ホシチャバネセセリ
学   名 Aeromachus inachus inachus
分 類 1 昆虫類
分 類 2 チョウ目セセリチョウ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
あわら市(旧金津町):鎌谷(465),清滝(430),小浜市:口田縄(1062)
選定理由 希少種
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
解   説  小型のセセリチョウで飛翔も敏速で,飛びたつと目で追うのは難しい.本州と対馬にのみ分布し,国外では中国大陸中北部,アムール,朝鮮半島,台湾に分布する.県内では金津町鎌谷,清滝の2 ケ所と小浜市から知られる.金津町では水田に接した林縁の草地に見られるが,生息範囲はきわめて狭く個体数も少ない.年2 回,6 月中〜下旬と8 月に発生するが季節による変異は殆ど認められない.幼虫はオオアブラススキ(イネ科)を食することが知られているが,県内では調査されていない.なお,古い記録として金津町細呂木からの記録があるが,その後は確認されていない.
保護の現状
 と留意点
 金津町の生息地については,確認された後も継続的に生息状況の調査を行っているが,金津町鎌谷では植林された杉が年とともに大きくなり,本種の生息に的した陽当たりの良い草地は除々に狭まり,発生数も減少しつつある.現在確認されている生息地の保全に努めるとともに,新しい生息地の発見を含む生息状況の調査が望まれる.県内のチョウの中で最も絶滅が危惧される種である.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)