福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
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名   称 オオマダラメマトイ
学   名 Amiota(Phortica)magna Okada
分 類 1 昆虫類
分 類 2 ハエ目ショウジョウバエ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
福井市:深谷(660),金屋町(661),一乗城山(442,478),川尻町(777),大野市:荒島岳(141,142),敦賀市:池河内(728,729)
選定理由 生態学的に貴重なもの
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  初夏の頃から秋にかけて,樹木に覆われてやや暗くなった山道を歩くと,小さな虫が目の周りをしつこく飛び回り,油断していると目の中に飛び込まれてイライラすることがあるが,それらはたいてい,ショウジョウバエ科,メマトイ属に属するメマトイ類である.その中では最も体の大きなオオマダラメマトイは,体長約4mm ,胸部,腹部,脚には黒褐色の斑紋があり,まだら模様になっている.メマトイ類が,どのような理由で人や動物の目にまとわりつくのかについては,はっきりしないが,目にやってくる個体のほとんどすべてが雄である事から,性行動に関係があるのではないかとも考えられる.オオマダラメマトイを含むマダラメマトイ亜属の種の成虫は,樹液によく集まっているが,幼虫も樹液で生育することが知られている(Okada,1962 ).群馬県,長野県以南,沖縄県にまで広く分布し,個体数も多く,県内でも各地で普通に生息する.
保護の現状
 と留意点
 各地の山地二次林には広く分布し,個体数も多い事から,この種の繁殖に好適な環境は普遍的に存在しているものと思われる.特に保護策を講ずる必要はない.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)