| |||
| |||
名 称 |
クロキノコショウジョウバエ | ||
---|---|---|---|
学 名 |
Mycodrosophila gratiosa (de Meijere) | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハエ目ショウジョウバエ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:深谷(660),金星町(661) | ||
選定理由 |
分布限界種 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
朽ち木に生ずるサルノコシカケやキクラゲの類にはキノコショウジョウバエ各種がよく集まっているが,その中では大型の一種がクロキノコショウジョウバエである.体長約3mm のこの種は,キノコショウジョウバエに共通の黒光りした丸い背を持ち,胸部や腹部の下半および脚は黄白色をしている.茨城県以南の太平洋側各地に広く分布が知られているが,日本海側では鳥取県での記録が東北限となっていた(Okada,1988 ).同様の分布を示す種として他に,ネグロキノコショウジョウバエ,テガタキノコショウジョウバエがある.今回の調査で,福井市の深谷と金屋町でクロキノコショウジョウバエが採集されたが,ネグロキノコショウジョウバエとテガタキノコショウジョウバエも,深谷で同時に得られた.福井県は,日本海側におけるこれらの種の分布北限に近いと考えられる. | ||
保護の現状 と留意点 |
福井市の深谷と金屋町の広葉樹林内で採集されているだけではあるが,同様の自然環境は県内各地にあり,このショウジョウバエも広く分布しているものと思われる.特に保護策は必要ないが,里山の自然環境の多様性保持を心がけたい. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |