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名 称 |
フジジガバチ | ||
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学 名 |
Ammophila atripes japonica Kohl | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目アナバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:足羽山(589),松岡町:松岡公園(436),大野市:宝慶寺(287),武生市:日野山(637) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
雌は体長30 〜35mm ,雄は25 〜30mm である.雌の体は黒色で,腹部は藍色を帯び,触角柄節の中央,腹部柄節の第一節の両端を除いた大部分,第2 節の基部を除いた大部分,脚の大部分などは赤かっ色である.雄は腹柄の第2 節の下半分が赤かっ色で,他は黒色である.本種は日本,朝鮮,中国,台湾から広く南方に分布するが,沖縄以南のものは日本本土のものと亜種を異にする.日本では本州,四国,九州に生息するが,各地とも大変数少ない珍しい種である.和名は富士山麓で初めて発見されたことに由来する.福井県では戦前の古い記録(1938 年,原色福井県昆虫図譜)に福井,足羽,大野,丹生があり,前回のみどりのデータバンク調査で,松岡町,武生市が追加された.低山地の裸地に穴を掘り,ヤガ科のウスムラサキクチバの幼虫を狩ることが観察されている. | ||
保護の現状 と留意点 |
本種は,戦前はかなり各地で見られたようであるが,その後次第に数が減りつつある.今回の調査でも本種は見つからなかった.土地造成や雑木林の伐採などによる生息環境の破壊が,本種の激減した大きな原因であると考えられる.里山の環境を保全し,山地よりの公園などでは在来の樹木をたくさん植えて,自然公園として維持管理するなど,自然環境の修復を図るべきである. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |