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名 称 |
ヤドリベッコウ | ||
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学 名 |
Irenangelus pernix (Bingham) | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目ベッコウバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
美山町:折立(411),大野市:嵐(117),下打波(120),温見(245),和泉村:三面(63),前坂(63),荷暮(34),南越前町(旧今庄町):夜叉ヶ池(497) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
1896 年,Bingham によってインドから記載され,台湾,日本にも分布する.日本では1930 年に,安松京三博士により福岡県英彦山から初記録された.その後,本州,四国にも生息することが分かってきたが,各地とも大変数が少ない珍しい種である.体長15 oたらずの中形種で,他の多くのベッコウバチが黒色なのに,本種は全身が黄かっ色である.生態は,他のベッコウバチに労働寄生することが知られているが,詳しいことは分かっていない.日本ではキバネトゲアシベッコウに寄生するのでないかといわれている.専門家でも2 ,3 個体しか採ったことが無いという全国的には極めてまれな種なのに,本県ではかなり多い.大野市,和泉村の山地をはじめ美山町折立峠,今庄町夜叉ケ池など生息確認箇所も個体数も多い.採集を極力ひかえたにもかかわらず,筆者の所には50 頭もの本県産の標本がある. | ||
保護の現状 と留意点 |
みどりのデータバンク調査の当時から,全国的にはまれな本種が,本県には数多く見られた.主として奥越,今庄の中高山地からであったが,今回の調査では美山町折立峠などいわゆる里山地域からも発見された.本種の保護対策としては,山地をいたずらに開発することなく山林の自然保全を図ることが大切である. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |