福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
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名   称 オオムツボシタマムシ
学   名 Chrysobothris ohbayashii Y.Kurosawa
分 類 1 昆虫類
分 類 2 コウチュウ目タマムシ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
越前町(旧越前町):厨(883),福井市:南居(628),文殊山(556)
選定理由 希少種
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  体長14 〜20 o.全体に青銅黒色で,鞘翅に小形で緑色円形の凹紋を6 個有する.本州,四国,九州に分布するが,まれな種である.成虫は,6 〜9 月に,クヌギ,カシ類などの枯材につく.県内では,越前町厨,福井市南居・文殊山において,4 〜8 月にかけて記録された.南居ではクヌギの伐採木から多数採集されている.
保護の現状
 と留意点
 みどりのデータバンクでは,越前町厨,福井市文殊山で記録された.今回の調査では福井市南居で多数の記録があるが,その当時,当地では工業団地造成のため雑木林の伐採が広範囲で進行中であり,クヌギの伐採木が多数存在する特別な環境であった.本来は少ない種であろう.南居は福井市郊外の平地であるが,背後の山にはクヌギ等の雑木林が広がっている.その環境が,本種の生息を支えていることは明白である.このような貴重な種が分布していることを考えれば,都市部郊外であっても,開発による過度の自然林伐採は慎重に行うべきであろう.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)