福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
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名   称 ヒメサナエ
学   名 Sinogomphus flavolimbatus Oguma
分 類 1 昆虫類
分 類 2 トンボ目サナエトンボ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
勝山市:岩屋(299),小浜市:須縄(1062,1063),名田庄村:永谷(1067),小倉畑(1090,1091),佐野(1115),口坂本(1125,1126),大滝(1134,1135),頭巾山(1153,1154)
選定理由 希少種
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  サナエトンボ科の中で小形の種で、体長38〜42mmである(植村,1985)。日本特産種で、本州、四国、九州に分布している。青森県、千葉県には見られない。(石田,1996)。主に山間の渓流や河川の上・中流域に生息し、幼虫は比較的流れの速い瀬の下などに潜んでおり、産地が局地化したまれな種である。
 今回の調査事業では、勝山市、名田庄村、小浜市において、6月上旬から8月下旬にかけて、主に川岸の植物の上や、石の上に静止したものが記録された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1998)。県内の産地は、かなり限られているが、名田庄村の南川流域の産地では多産する。
保護の現状
 と留意点
 前回のみどりのデータバンク調査では、名田庄村で記録されたにすぎない(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1985)。しかし、今回の調査で、新たに勝山市と小浜市で記録された。本種は、清流に生息するため、河川への汚水の流入等による水質の悪化が生息状況に強く影響する。よって、安定した生息地は、水質の保全などの対策が必要である。名田庄村の南川流域は本種の多産地であり、保護上特に重要である。





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)