福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
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名   称 アオサナエ
学   名 Nihonogomphus viridis Oguma
分 類 1 昆虫類
分 類 2 トンボ目サナエトンボ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
福井市:城戸ノ内町(442,478),一乗谷(442,478),大町(591),若狭町(旧上中町):三宅(北川)(995),名田庄村:下(南川)(1102),西谷(1114),佐野(1115),口坂本(1125,1126)
選定理由 希少種
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  サナエトンボ科の中で中形の種で、体長約55mmである(植村,1985)。日本特産種で、青森県を除く本州、四国、九州に分布し、東北地方、甲信越地方、中国地方南部、九州南部では産地が限られる(石田,1996)。主に平地、丘陵地、低山地の清流に生息し、幼虫はかなり流れの速い瀬の石の下や、砂礫底にひそんでいる。
 今回の調査事業では、福井市、上中町、名田庄村において、5月末から6月下旬にかけて、主に川岸の岩の上に静止しているものや、川面をパトロール中のものが記録された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1998)。県内の産地は、かなり限られ個体数も多くないが、名田庄村の南川流域の産地では、比較的多い。
保護の現状
 と留意点
 前回のみどりのデータバンク調査では、大野市と朝日町で古い記録があるにすぎなかった(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1985)。しかし、今回の調査事業では、福井市、上中町、名田庄村で記録され、局地的に生息していることが確認された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1998)。本種は、清流に生息するため河川への汚水の流入等による水質の悪化が生息条件に強く影響する。よって、安定した生息地は、保護対策が必要である。名田庄村の南川流域は県内でも有数の産地であり、保護上特に重要である。





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)