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名 称 |
大滝のコウヤマキ林 | ||
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学 名 |
− | ||
分 類 1 |
植生 | ||
分 類 2 |
温帯針葉高木林 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
名田庄村:大滝(1135,1144) | ||
選定理由 |
自然植生もしくはそれに近い植生、学術上貴重な種または個体の生育地 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
名田庄村大滝から坂本川支流の奥の谷に沿って登ると,標高500 〜600m 付近の痩せた尾根に,小規模ではあるがコウヤマキの優占する群落が見られる.コウヤマキは,日本の固有種で,本州(福島県以南),四国,九州に分布し,急傾斜の岩場や尾根上のヒノキ林等に混生する樹種である.本種の県内での分布は,嶺北地方では和泉村で数カ所確認されているが,嶺南地方での確認は,現在までのところ当地域のみであり,植物地理学上貴重といえる.コウヤマキ林のある尾根は,北側を向いた40 度近くの急傾斜地であり,母岩が露出し,貧栄養の立地条件といえる.組成は,高木層にコウヤマキが優占する他,モミ,ミズナラなどが混生し,亜高木層にはタカノツメ,マルバマンサク,ウラジロガシ,ソヨゴ,タムシバなどを含み,低木層ではコバノミツバツツジが優占し,ネジキ,ナンキンナナカマド,ヒノキ,サカキなどが混生している.また,林床ではウラジロ,オサシダ,アセビなど乾性立地を好む種が目立っている. | ||
保護の現状 と留意点 |
この林分そのものは極めて急傾斜の岩角地にあるため,植林地になることは考えにくい.しかし,周辺では林道が敷設されて伐採,植林が徐々に進みつつあり,林道沿いでは一部のコウヤマキの枝や幹が切られているところもある.今後は,周辺での伐採に当たってもできるだけ配慮することが望まれる.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |