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名 称 |
八ヶ峰のアカマツ林 | ||
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学 名 |
− | ||
分 類 1 |
植生 | ||
分 類 2 |
温帯針葉高木林 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
名田庄村:八ヶ峰(1105) | ||
選定理由 |
自然植生もしくはそれに近い植生 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
八ヶ峰(800.1m )は,京都府との県境にある若丹山地に位置している.北側の尾根上の標高400m 付近から頂上近くにかけて,アカマツ林が見られる.アカマツ林は,若狭湾沿岸を中心に嶺南地方にはかなりの面積で見られ,国定公園の景観の主要素になっている.しかし近年ではマツクイムシによるマツ枯れによってその多くは,存続の危機に瀕している状況である.このような中,本山に自然状態のアカマツ林が良好な状態で成立しているのは希少である.また,若狭地方にあっては比較的高い標高にあるアカマツ林としても注目すべきである.林間には,ミズナラ,アズキナシ,コハウチワカエデ,リョウブ,オオカメノキ,マルバマンサク,オオバクロモジ,ヒサカキ,エゾユズリハ,アセビ,タムシバ,林床にオオイワカガミ,アクシバ,ツルシキミ,ヤマウルシ,アセビ,コウヤボウキなどが生育している.これらの種組成は,県境沿いに残るブナ林とかなり共通するものであり,今後,本林分がアカマツ林として維持されていくかどうかが注目されるところである. | ||
保護の現状 と留意点 |
この山域は昭和60 年に「森林浴の森100 選」に選ばれている.アカマツの残る尾根沿いには遊歩道が敷設され,下草も刈られて森林レクリェ−ションゾ−ンとして整備されつつある.また,近くには八ヶ峰家族旅行村があり,季節ともなると多くのハイカ−が訪れる.したがって,様々な人為的な影響が懸念される.さらには,周辺地域のマツクイムシの被害の拡大が心配される.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |