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名 称 |
中山の湿生植物群落 | ||
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学 名 |
− | ||
分 類 1 |
植生 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
若狭町(旧三方町):中山(960) | ||
選定理由 |
代償植生であっても郷土景観を代表する植物群落、学術上貴重な種または個体の生育地 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
中山の湿地は,三方五湖の東部に位置し,面積約10ha ,標高20m ぐらいの所にある低湿地である.国道265 号線からは,一段低くなった所にハンノキやヨシが繁茂する湿地を一望できる.本湿地は,敦賀市の中池見湿地(別掲)とほぼ同じような環境のもとに成立した低湿地である.すなわち,ここもかつては水田として利用されていたが,耕作が放棄されたところに様々な湿生植物が侵入し,現状に至ったものである.地形的に周囲より一段と低くなっているため,周りから水が入り込んで,あちこちに水溜まりができ,カモなどの野鳥の休息地となっている.また,ハッチョウトンボが見られるなど,中池見と同様にトンボ類などの昆虫相も豊富である.最近,湿地の周辺部では,埋め立てや道路建設が進められるなど環境も変化してきている.更に,湿原に隣接して高速道路が施設される計画が具体化してきているため,本湿地は厳しい状況に置かれている.ヨシが優占する群落がほとんどを占めているが,その中に全国的にも希少種となっているミズアオイ,サンショウモが見られる他,ヌマトラノオ,ホタルイ,ヒメホタルイ,イヌタヌキモなどの湿生植物が多く生育している.湿地の山手側は,樹高5 〜7m の若いハンノキが密生する林となっている.本湿地は,前述のとおり生物多様性の高い湿地である.低地の湿地が埋め立てなどによってほとんどなくなっている中で,これだけの規模で残存していることは極めて貴重である. | ||
保護の現状 と留意点 |
現在,湿地の周辺は山を崩して埋め立てが進められ,造成や道路建設が進められている.また,近い将来には,この近くに高速道路近畿敦賀線が計画されている.計画では湿地のかなりの部分は残されることになっているが,十分な保全対策等により,これからも湿地として維持される必要がある.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |