福井県みどりのデータバンク |
すぐれた自然データベース |
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名 称
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大長山の植生
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学 名
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−
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分 類 1
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植生
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分 類 2
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冷温帯落葉広葉高木林・亜高山草原
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位 置 (2kmメッシュ番号)
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勝山市:大長山(91,92)
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選定理由
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自然植生もしくはそれに近い植生
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区 分
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B(県レベルで重要なもの)
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解 説
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大長山(1671m )は,石川県との県境になる加越国境の最高峰である.赤兎山との分岐点である小原峠から県境を西に進むと,標高1440m 地点の登山道沿いに胸高直径45 〜66cm ,樹高20m 前後のブナ林が形成されている.そこから小ピーク(刈安岳)を通過した1540m の西斜面のブナ林では,胸高直径は40 〜55cm あるが,樹高が12m と極端に低くなっている.この林分では,低木層の植被率が高く,チシマザサが優占する他,ムラサキヤシオツツジ,オオカメノキなどが見られる.頂上に近い高茎草原では,チシマザサ,ヤハズハンノキ,ヒトツバヨモギ,カリヤスが上部を覆い,下部にはゴヨウイチゴ,タテヤマスゲ,チゴユリなどが見られる.山頂部一帯は風衝による低木林や草原が広がり,北西斜面の草本が優占する部分では,カリヤス,タテヤマスゲ,チシマザサ,ハイイヌツゲ,オオコメツツジ,カライトソウ,ニッコウキスゲ,イワカガミ,ミツバオウレン,ノギランなどが生育している.一方,木本が優占する地点では,高さ1m 前後のハイイヌツゲ,チシマザサ,オオコメツツジ,ウラジロヨウラクなどが茂り,その林下にミツバオウレン,ツルアリドオシ,タケシマランなどが生育している.また,頂上から少し下がった北斜面には,コミネカエデ,オオカメキなどが優占する低木林が見られる.石川県白峰村地籍となる山頂部の北北東〜東斜面や平坦部には,高層湿原や池塘が発達している.斜面では,ニッコウキスゲ,タテヤマスゲ,エゾリンドウ,オオコメツツジ,ウラジロハナヒリノキ,スノキなどが見られ,比較的よく発達した池塘の周辺では,タテヤマスゲ,ニッコウキスゲ,サワラン,モウセンゴケ,ミカズキグサ,イワショウブ,ミツバオウレンが生育し,池塘にはミヤマホタルイ,ミカズキグサが繁茂している.
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保護の現状 と留意点
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大長山の植物相は,カラスシキミなどの稀産種が生育している他,ハクサンシャクナゲとホンシャクナゲが混生する特異な群落が見られるなど,注目すべき要素がある.また,石川県側に見られる雪田草原や地塘は破壊されやすい自然植生であるため,心ない登山者による乱獲や踏圧等から守られるよう配慮しなければならない.
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