福井県みどりのデータバンク動物目録(爬虫類)


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アオダイショウヘビ目ヘビ科

Elaphe climacophora


本種の分布地

北海道、本州、四国、九州、国尻島、奥尻島、佐渡ケ島、伊豆大島、新島、式

根島、神津島、隠岐島、対馬、壱岐島、五島、薩南諸島、トカラ列島口之島

解説

 

県内では平地でも山地でも広く生息し、昔は人家の土蔵や農作業小屋に

普通に住みつきネズミ等の小型哺乳類と小鳥捕りとして大事にされてきた

が、近年、住宅環境の変化から人家近くには稀になり河川堤防や山地に

限られてきた。今回、南条郡南条町の脇本で確認された固体は全長189c

m、武生市日野川帆山橋右岸では全長232cmもあり、少ない生息個体数

のため大きくなったものと考えられる。季節や成長により体色変異は多く

、背面の四本の暗縦条がシマヘビと混同する固体まで存在する。 日本

固有種で、本土の蛇では最大の蛇で、一般的には全長100cmから200cm

。基色は褐色を帯びたオリ−ブ色で、暗褐色の不明瞭な四本の縦条があ

る。腹板数は225〜240枚、体鱗数は23〜25枚もあり、本土の蛇の中では

最多である。幼蛇は孵化直後でも3、40cmと大きく成体の蛇とは体色が異

なり、はしご状の班紋が並びマムシやシロマダラと見間違う。国の天然記

念物になっている山口県岩国市ではアオダイショウの白子(アルビノ)の

出現率が大きくなっているが、福井県では1983年の武生高等学校、吉田

郡上志比村竹原の2例が報告されている。

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出典「福井県の両生・爬虫類・陸産貝類目録」(1998年3月 福井県県民生活部自然保護課)
出典「福井県の両生・爬虫類・陸産及び淡水産貝類目録」(1985年3月 福井県自然保護課)