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●種の特性
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赤褐色の大型ガガンボ.体長は雌で36 〜40mm ,雄で27 〜30mm .翅長は雌23 〜28mm ,雄21 〜23mm で,ミカドガガンボに匹敵する日本最大級の種.褐色の翅には,淡い黒色の模様がある.
ブナ,ミズナラ林域の,湿原の周りや河川沿いの林で姿が見られる.
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●生息状況
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本州,四国,九州の山林に生息するが少ない.
本県では,敦賀市池ノ河内と大野市上小池に分布することが知られており,どちらも良好な自然環境が保たれている場所である.池ノ河内では,湿原の周りの林でよく見かけられるが,湿原内には少ない.しかし,ここには体長20mm ほどの近似種が生息している.
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●存続を脅かす要因
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ブナ,ミズナラ帯の,原生的な自然の残る地域で採集されている.開発などによる生息地の自然環境の改変は,この大型ガガンボの生息に必要な生態系の微妙なバランスを崩す恐れが高い.
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●参考文献
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高橋三雄.1965 .双翅目ガガンボ科.原色昆虫大図鑑V:167- 172 .北隆館.東京.
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