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●種の特性
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全体黄褐色の,大型カワゲラの一種.体長18mm 前後,翅長は約20mm ある.夜間,灯火に集まる性質がある.
生態についてはほとんど知られていないが,幼虫は,ブナ帯を流れる河川の砂れき底で生育すると考えられる.
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●生息状況
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北海道と,山形,群馬,長野の各県から記録のある北方系の種.
福井県では,1995 年8 月に,大野市上小池で初めて採集され,その後,1997 年8 月には,同じく大野市の平家平でも記録された.ともに標高1000m 前後の所である.本県は,このカワゲラの分布西南限に近いものと推測される.
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●存続を脅かす要因
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ブナ帯に残された自然林の大規模な伐採や,道路工事,護岸工事などによる河川への大量の土砂の流入が,このカワゲラの存続には大きな脅威となる.
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●参考文献
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Kawai ,T .1967 .Fauna Japonica :Plecoptera .Bull .Biogeog .Soc .Jpn .211pp .
西治 敏.1997 .福井県産カワゲラ類およびトビケラ類成虫の採集記録.福井虫報.(21 ):37- 38 .福井昆虫研究会.
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