福井県レッドデータブック データベース

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昆虫類
 

 フジジガバチ

 

 ハチ目ドロバチモドキ科

 Ammophila atripes japonica Kohl

 福井県カテゴリー  県域準絶滅危惧
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
雌は体長30 〜35mm ,雄は体長25 〜30mm ある.雌の体は黒色で,腹部は藍色を帯び,触角柄節の中央,腹部柄節の第1 節の両端を除いた大部分,第2 節の基部を除いた大部分,脚の大部分などは赤褐色である.雄は腹柄の第2 節の下半分が赤褐色で,他は黒色である.
低山地の裸地に坑道を掘り,ヤガ科のウスムラサキクチバの幼虫を狩ることが知られている.
 ●生息状況
日本,朝鮮,中国,台湾から広く南方に分布するが,沖縄以南のものは日本本土のものとは亜種を異にする.
日本では本州,四国,九州に生息するが,各地とも数少ない種である.
本県では芦原町,福井市,松岡町,大野市,武生市などの低山地に生息する.
 ●存続を脅かす要因
山地の道路の舗装,土地造成などで営巣地が減少し,また雑木林を伐採しスギの植林がなされるなど,本種の生息環境は悪化しつつある.
 ●参考文献
黒川秀吉・室田忠男.1980 .福井県の蜂分布資料.蜂友通信,(12):22- 24 .日本蜂類研究会.
野坂千津子.991 .フジジガバチの営巣観察.福井虫報,(8):26 .福井昆虫研究会.
奥野政裕.1969 .フジジガバチ松岡に産す.生物研究,13(3- 4):43 .福井生物研究会.
佐々治寛之・小室良子.1999 .フジジガバチ福井大学構内から記録.福井虫報,(25):29 .福井昆虫研究会.
常木勝次.1973 .フジジカバチの福井県内新産地.生物研究,17(3- 4):120 .福井生物研究会.

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