-
●種の特性
-
働蟻は体長6 〜7mm .頭部は黒みがかった暗赤色,腹部はほぼ黒褐色,胸部・腹柄節・脚は赤みのある褐色である.頭盾前縁中央部が窪んでいる.
蟻塚は作らない.単独で営巣することもあるが,多くはクロヤマアリなどを奴隷狩りして混棲する.
-
●生息状況
-
北海道,本州中部以北に分布する.
県内では,大野市・勝山市の北部山地に生息する.エゾアカヤマアリより生息地域は狭い地域に限られている. これはクロヤマアリ等の力を借りる半寄生的な生活習性によるものと考えられる.この地域以西南では現在のところ未発見なので,本県が日本海側の分布の南限と考えられる.
-
●存続を脅かす要因
-
本種の生息域は,異種の蟻類が数多く生息しており,生存競争の激しい所である.わずかな環境の変化でも本種の活動状況に大きな影響を与えると考えられる.
-
●参考文献
-
日本蟻類研究会.1991 .日本産アリ類の検索と解説(U).56pp .日本蟻類研究会.
|