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●種の特性
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働蟻は体長4.5 〜8mm .頭部・胸部・腹柄節・脚などは黄褐色.ただし頭部・胸部・脚はやや暗褐色,腹部は黒色だが基部はやや赤褐色である.
アカヤマアリより棲息範囲は広く山地・平地に及ぶ.比較的明るいところに営巣し,枯葉や茎を巣口近くに積み上げ蟻塚を作る.ただし蟻塚の大きさはさほど大きいものはなく,直径50cm ,高さ10cm 程度のものが多い.
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●生息状況
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本州の中部以北から北海道に分布する.
本県では大野市・勝山市・和泉村の北部に生息し,この地域以南では認められていない.従って現在のところこの地点が分布の南限と考えられる.しかしこの種はこの地域一帯にはかなり生息しているので,詳しい調査を行えば分布範囲は更に広がるものと考えられる.
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●存続を脅かす要因
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本種は,山麓から山地の平野部に多く生息しているが,このような地域は近年道路工事等で,路面の拡幅・舗装,法面の掘削や法面のモルタル吹付工事等により生息地を失いつつある.
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●参考文献
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日本蟻類研究会.1991 .日本産アリ類の検索と解説(U).56pp .日本蟻類研究会.
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