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●種の特性
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体長15 〜20mm .キンケハラナガツチバチによく似ているが,体の毛色はより赤みが強く,上額部,単眼域の点刻はより密であり,前伸腹節の点刻はより疎であることで区別される.
生態の詳細は明らかではないが,地中で植物の根を食害するコウチュウ目の幼虫に外部寄生する.
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●生息状況
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国外では韓国,台湾に分布する.国内では九州,四国(高知県),本州(広島,三重,福井,神奈川,埼玉県)から記録されているが,各地とも個体数は極めて少ない.
県内では福井市足羽山,大野市嵐,南六呂師,高浜町青葉山で採集されているに過ぎない希少種である.
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●存続を脅かす要因
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本種は地中に棲むコウチュウ類の幼虫の天敵である.過度な農薬撒布や,農地の改変等が本種の生存を脅かす.
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●参考文献
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羽田義任.1994 .福井県蜂類分布資料.福井虫報,(14):21- 24 .福井昆虫研究会.
田埜正・室田忠男.1982 .福井県産ツチバチ科の分布について.福井県高等学校理科研究会会誌,(25):24- 27 .福井県高等学校理科研究会. Tsuneki,K.1972.Studies on the Scoliid wasps of Eastern Asia.Etizenia,(62):1- 41.福井大学教育学部.
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