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●種の特性
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1940 年に長野県浅間産の標本に基づいて記載された比較的珍しい種である.
体長は6mm 内外,雄は頭胸部が青緑色で腹部は黒色,雌は頭胸部は黒みを帯びた青銅色で腹部基部が赤褐色をしている. 本種の生態は明らかではないが,他のセイボウモドキと同じように,ハバチの幼虫に寄生すると考えられる.
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●生息状況
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青森,栃木,長野,石川,福井県から記録されている.
県内では大野市小池,赤兎山,和泉村油坂,田茂谷で記録されており,生息場所が限られている. 6 〜9 月にかけ,アリマキの甘露が落ちて黒ずんでいるクマザサなどの葉上に見られる.
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●存続を脅かす要因
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奥山の落葉樹が伐採され,スギ,ヒノキなどの針葉樹が植林され,宿主のハバチ類の個体数が激減することが要因と考えられる.
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●参考文献
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Tsuneki,K.1959.Contributions to the knowledge of the Cleptinae and Pseninae faunae of Japan and Korea.Mem.Fac.Lib.Arts,Fukui Univ.,U(9):1- 78.
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