-
●種の特性
-
自然林を主な生息地としている.枯れ木で採食することが多く,カミキリムシなどの甲虫の幼虫や,アリ類などを食べる.また,植物の実も食べる.巣穴やねぐら穴を掘るためには,穴位置で直径40cm 近い大木が必要である.
-
●生息状況
-
ユーラシア大陸の温帯林域を中心に,広く分布している.
日本では,留鳥として,北海道,本州,四国,九州,奄美大島などに分布する.国内に4 亜種おり,本州北・中部などにはオオアカゲラD.l.stejnegeri ,本州中・南西部,四国,九州などにはナミエオオアカゲラD.l.namiyei が生息している.山地の自然林などに生息するが,数は少ない. 奧越地方や若狭地方の山地の森林に一年を通して見られるが,冬期もあまり山麓に移動しない.数が少なく,繁殖の確認記録はまだない.
-
●存続を脅かす要因
-
人工造林地の拡大による,大木や枯れ木がある大面積の天然林の,減少が考えられる.
-
●参考文献
-
日高敏隆.1996 .日本動物大百科 第4 巻 鳥類U.180pp .平凡社.東京都.
中村登流・中村雅彦.1995 .原色日本野鳥生態図鑑(陸鳥編).301pp .保育社.大阪府. 日本鳥類目録編集委員会(編集).2000 .日本鳥類目録改訂第6 版.345pp .日本鳥学会.帯広.
|