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●種の特性
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深山の渓流沿いの広葉樹林に生息し,薄暗い林で行動する.雨乞い鳥の俗名を持ち,樹洞やキツツキ類の古巣を利用して営巣する.
渓流や湖沼などに縄張りをつくりつがいで生活する. 餌にはトカゲ,ムカデ,サワガニ,カエルなど小動物を好む.
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●生息状況
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東南アジアから中国にかけて分布し,日本では夏鳥として渡来するが,数は少ない.
本県では,5 月下旬頃飛来し10 月には渡去する,渡りの時期には平地の林でも見られる. 奥越地方の深い山間やダム湖で,夜明けや曇り空,雨の昼間に「キヨロロロ…」と尻さがりの鳴き声はよく聞かれるが,木陰にいるため姿はなかなか見つけられない.
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●存続を脅かす要因
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警戒心の強い鳥だけに,登山や釣りブームで人が生息域にまで入り込み,採餌が妨げられることが一因と考えられる.
渓流等の河畔や湖畔の広葉樹林の伐採が挙げられる.
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●参考文献
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福井県.1998 .福井の鳥とけものたち.222pp .福井県.
叶内拓哉・安部直哉・上田秀雄.1998 .日本の野鳥.623pp .山と渓谷社.東京.
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