|
環境省RDBカテゴリー: 絶滅危惧U類(VU) 福井県RDBカテゴリー: 県域絶滅危惧U類  福井県のすぐれた自然  |
|
本種は環境庁が作成したレッドリストに絶滅危惧U類として掲載されている貴重な |
|
カエルである。みどりのデータバンク第1回調査において、若狭地方の美浜町およ |
|
び三方町で発見されたが、その後の調査では、現在、最も確実な生息地は三方町 |
|
黒田のみであり、環境条件の悪化により生息範囲が急速に狭められてきている。 |
|
本県は、日本海側で唯一のダルマガエルの生息地である。繁殖場所は水田地帯で |
|
トノサマガエルやツチガエルと同一場所に生息している。外形はトノサマガエルによ |
|
く似ているが一般に後肢が短く、下腹部がふくらんで、いわゆるだるま型をなし、区 |
|
別できる。背面の体色は紫褐色、背側線の隆条は赤褐色、黒褐色背中線はない。 |
|
黒褐色の斑紋は孤立している。雌雄による体色変化は認められない。本県産ダル |
|
マガエルは、背中線をもたず、背面の黒色斑は孤立し、腹面の暗色斑は顕著であ |
|
るという外部形態の特徴から、MORIYA(1954)による名古屋ダルマ種族よりも中国 |
|
地方に生息する典型的な岡山ダルマ種族に近い。本県産ダルマガエルの鳴き声は |
|
ギイーという絞り出すような声であり、近縁種であるトノサマガエルとは明らかに異な |
|
っている。ダルマガエルの繁殖期が他のカエルと重なる場合、特にトノサマガエルと |
|
の生殖的な隔離を保つという意味で、特徴あるダルマガエルの鳴き声は興味深い。 |
<<最初のページへ <前のページへ >リストに戻る< 次のページへ> 最後のページへ>>
|