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第2章 画像・グラフ表現
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◆画像・グラフ表現の種類

マップ
位置図
単一/複数テーマ図
 
グラフ
円グラフ
棒グラフ
折線グラフ
 
構成図
 

◆構成要素

結合部品


区域
 
修飾部品
ラベル
表題
凡例、単位
縮尺
挿入図
 



【画像の力】

 Webページを見るとき、利用者の注意は、 文章よりも画像の方に先に惹かれます。
 長年、編集者や発行者は画像の力を理解し、読者の注意を捉える 高品質で効果的な画像の作成に多くの資力を費やしてきました。
 見て楽しく、わかりやすい画像は、基本的情報の迅速な 伝達にまちがいなく役立ちます。
 利用者は、デザインのすぐれた画像によって、提供されている情報の質について 納得し、また、より詳細にWebサイトの中をみてみようという 気持ちになります。
 画像表現に成功するには、作成者が画像記号学の基本的ルールに従い、 一貫性のある表現手法を用いることが必要です。

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【データの修飾】

 データは、収集・解析が終了したあと、画像デザイナーによって、 加工と高品質化の作業を受けます。
 この過程でデータは、明確で効果的な画像表現に変換されます。
 理想的には、ひとつの図に入れる項目は2または3以内にとどめ、 利用者にすばやくメッセージを伝えるようにするべきです。



◆学際的アプローチ

倫理
データをごまかさない。
データが真実をできるだけ忠実に示すようにする。
 
科学
解析、方法論
 
技術
ハードウェアおよび専用(デザイン)ソフト
 
美学
デザイン、スタイル、エレガンス、バランス
 

◆はじめる前の確認

何を意図しているか?
何を示したいか?
なぜこのデータを選んだか?
どの程度の詳しさが必要か?
どんな表現を選ぶべきか?
どんなスタイルを望むか?
どのように図を設計するか?
どのように図を作成するか?

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◆グラフ作成におけるテンプレートの利用




【作業時間の短縮技術】

 画像作成ツールの活用によって、環境レポートの継続的、効率的な更新が 可能になります。
 このツールを活用するには、プロジェクトを長期的に捉え、 再実行を考慮した作業を最初から行うことが重要です。

 テンプレート・ライブラリを作成し、コンピュータに蓄積しておくと、 あとで複数の目的に利用することができます。
 最初の作成過程では、画像部品の作成に時間をかけます(例えば、背景図として 使用されるベースマップ、カラースケール、記号、変数セットなど)。
 そしてこれらの部品をライブラリに論理的に蓄積し、将来、テンプレートとして 容易に活用できるようにします。

 既存の部品を活用し、部品を次々と新作しないようにすることで、 作業時間を節減し、画像表現に一貫性を与えることができます。
 部品集であるライブラリは作成過程を通じて次第に充実し、 結果的に画像作成は、複数の部品を組み合わせて完成図にするという作業に 単純化されます。

 レイヤーの重ね合わせは、多くの画像ソフトが有する機能であり、 便利なテンプレートとして利用できます。
 例えば、棒グラフを作り出すテンプレートは少なくとも5つのレイヤーの 重ね合わせで構成されます(グリッド、x-y軸、変数セット、棒、残りの部品)。

 ハードディスクのファイル構造も、論理的、効率的に 組織化されるべきです。
 そうすれば、他の何百、何千というファイルに埋もれてしまうことなく、 特定のファイルを容易に探し出すことができます。

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【適切なグラフを選ぶ】

 適切な画像表現を用いれば、利用者に説得力のあるメッセージを 伝えることができます。
 この目標に向けて、どのようなマップあるいはグラフが適切かを 判断します。
 例えば、次のような、様々な表現手法があります。

(1) 経時的トレンド:折線グラフ
(2) 複数項目の割合:帯グラフまたは円グラフ
(3) 比較:棒グラフ
(4) 値を示すマップ:大きさの異なる円や四角
(5) 割合を示すマップ:区域の色分け



◆最終ステップ

レビュー、クォリティチェック
綴りの正しさ
元データと図との合致
凡例と画像との整合
 
画像登録
画像ファイルはjpeg、gif またはダウンロード可能な 高解像度フォーマット (例:postscript) で登録。

◆推奨ソフト

マップ、グラフ作成
FreehandTM(Macromedia)
IllustratorTM(Adobe)
Corel drawTM(Corel)
 
文書編集
X-pressTM(Quark)
PagemakerTM(Adobe)
 
画像編集
PhotoshopTM(Adobe)
Paintshop ProTM(Jasc)
PhotopaintTM(Corel)
 

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 例:情報の単純化、カテゴリーの集約

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