福井県みどりのデータバンク動物目録(陸水生貝類)


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 ドブガイ二枚貝綱イシガイ目

Anodonta woodianaイシガイ科


分布

北海道〜九州

解説

 殻は卵形から長卵形まであり、歯がまったくない。従来、殻頂部の膨らみや殻長

に対する殻高の比、殻幅の大小、後背部の稜などで区別されてきた。殻頂部が発

達せず、殻幅が薄く、比較的平たい流水型ドブガイを A. (Sinanodonta) japonica

Clessin、1874 タガイ、また、殻頂部が膨らんで発達し、タガイに比べて殻幅が広い

止水型ドブガイを A. (Sinanodonta) lauta Martens、 1877 ヌマガイ、殻頂部が発達

し膨らみ、ヌマガイに比べて殻高が低く、タガイより殻幅が大きい長卵円形の止水型

をドブガイ、と区別していた。ヌマガイ A.lauta (v.Martens、1877) はドブガイの同種

異名である。しかし、成長度や地方型変異が多く漸次遷移し区別が困難である。

3種として区別をしていた1985年の報告を、第2回調査では、一括してまとめた。

県内にも3型が存在し、湖沼、河川の砂礫底や砂泥底、泥底に生息し、タナゴ類、

特にバラタナゴの産卵母貝になる。 


生息記録がある水系

九頭竜川本流(第1,2回調査)

佐分利川(第2回調査)

三方湖(第2回調査)

浅水川(第1,2回調査)

足羽川(第1回調査または過去の記録)

竹田川(第1回調査または過去の記録)

南川(第1回調査または過去の記録)

日野川(第1,2回調査)

北潟湖(第1,2回調査)

北川(第2回調査)

笙の川(第2回調査)

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出典「福井県の陸水生物」(1998年3月 福井県県民生活部自然保護課)
出典「福井県レッドデータブック(動物編)」(2002年3月 福井県福祉環境部自然保護課発行)