- 西安居地区の羽坂町から西郷林道へ通じる右手の林道へ入ると農業用水の溜め池と上水道の配水池があります.ここから小さな沢音を聞きながら歩き出すと,早春ならばメジロやカラ類に混じってミソサザイの声が聞こえてきます.
- クヌギの林を抜けると伐採地に出ますが,ホオジロ,ウグイス,ヒヨドリなどがさえずっています.大きく湾曲した林道に入るとオオルリやキビタキの声がエコーがかかって聞こえてきます.谷の向こうに見える松林や近くの雑木林からのさえずりを確かめながら,1時間ほど歩くと尾根付近を通る西郷林道に出ます.
- ここまできたら同じ林道を引き返した方がよいでしょう.春の4月下旬から5月中旬までは,コマドリ,コルリ,エゾムシクイなどが順々に立ち寄ってくれますし,オオルリ,キビタキ,ヤブサメ,サンコウチョウなどは,繁殖期の終わる7月までそのさえずりを楽しむことができます.
- 秋に入ると南下するムシクイ類やヒタキ類が地鳴きをしながら立ち寄っていきます.10月も下旬になるとルリビタキやウソなどの亜高山帯から降りてきた漂鳥に混じって,マヒワやアトリ,ベニマシコなどの冬鳥が見られるようになります.
- 冬枯れになった林道は見通しも良く,ヤマガラやエナガの留鳥に混じってアカゲラ,アオゲラなども見られるのが楽しみになります.時にはマツの枝を巧みに渡って餌を探しているニホンリスや上空を飛翔するクマタカ,オオタカ,ノスリなどを見つけると福井の自然の豊かさを実感できます.
|