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名 称 |
ホソミイトトンボ | ||
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学 名 |
Aciagrion migratum Selys | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
トンボ目イトトンボ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
高浜町:日置(1159,1160),鎌倉(1175,1176),子生(1148,1149),小浜市:下根来鬼ヶ谷(1036),荒木(1085,1086) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
イトトンボ科では唯一成虫越冬し、季節多型がある種で、秋に羽化して越冬し、翌春交尾・産卵する大型の個体群(越冬型)と、初夏に羽化して秋まで見られるやや小形の個体群(夏型)がある。南方系の種で、新潟県、および栃木県より鹿児島県に至る本州、四国、九州に分布し、離島でも記録されている。おもに平地や丘陵地の挺水植物が繁茂した池沼や湿地、滞水、水田などに生息する。夏の終わりごろからやや大きめの越冬型が羽化し、水辺を離れて丘陵地の雑木林などへ移動して摂食し、未成熟のまま越冬する。 県内では小浜市と高浜町の5地点において、7月下旬から9月下旬にかけて、背の低い水草の間でかなり局地的に採取された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1998;和田,1997)。高浜町子生の池では、♂が水面の浮葉植物上で、クロイトトンボに混じって縄張りを占有するのが観察され、♀は隣接する草地で採取されている(和田ほか,1994)。 | ||
保護の現状 と留意点 |
県内ではこれまで1951年の小浜(福井市自然史博物館所蔵)で記録された1頭のみであった(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1985)。今回の調査でも新たな生息地が数カ所確認されただけで、県内では極めて稀な種である。記録地における発生状況の調査を実施し、早急に保護対策を講じる必要がある。 | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |