表 題 |
福井県六呂師高原におけるオオコオイムシの新産地と発生状況 |
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著者名 |
松村俊幸 |
掲載巻 |
Ciconia Vol.1 |
発表年 |
1992 |
分 類 |
昆虫類 |
要 約 | 1990年8月18日と9月15日に,福井県六呂師高原にある馬取池と妻平混原で採集されたコオイムシ属の昆虫は,オオコオイムシであることがわかった.これは,当高原における本種の初めての記録となった.1991年5月から10月にかけてオオコオイムシの幼虫の発生状況を調査した.1令幼虫が最初に確認されたのは,馬取池,妻平湿原のいずれでも5月25日であった.5令幼虫(終令)が最初に確認されたのは,馬取池が6月22日(28日目),妻平湿原が6月28日(34日目)であった.1令幼虫の終認は,両地点とも8月9日であった.幼虫の発生ピークは2回程みられ,この地域において,オスは少なくとも2回卵を背負うことが予想された.幼虫は成長するに従って,令毎の出現期間が短くなった.これは、繁殖期後半に羽化した幼虫は生存率が低いためであると予想される. |