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●種の特性
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殻高約7.5mm ,殻径約9.0mm ,巻数5.5 回の円錐形の陸産巻貝.殻は光沢のある淡い茶褐色から濃茶褐色で,不規則な白から灰色の火炎彩模様がある.また,密に細い微細な短毛状の凹凸突起がある.突起は成長と共に脱落する.
軟体部は薄いあめ色ないし茶色で黒い斑点があるものからかなり散在する個体まである.生息確認個体数が極端に少なく,生態や生活史の詳細は不明.
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●生息状況
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日本固有種で,岐阜県藤橋村との県境の冠山と,それに隣接する金草山の裾野を走る高倉林道のブナ―ウスギヨウラク―チシマザサ群落が優先するブナ林の倒木下にのみ生息する.生息確認状態からやや乾燥に強い種とも考えられる.
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●存続を脅かす要因
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生息地がブナ林に局限されているため,生息地の林道開発,樹木の伐採による環境変化が存続を脅かす要因である.登山者,山野草の採集者等の人圧も脅威となる.
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●参考文献
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福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
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