-
●種の特性
-
アズマヒキガエルに似るが,体形は細身であり,四肢が長く,特に指先が長く,鼓膜が小さく不明瞭である.
青味がかった黄褐色から灰褐色の体色に赤紫班を持つ個体が多く,腹面は黄色みを帯びている. 繁殖期は4 月上旬.山地渓流の比較的水流の緩やかな淵の部分に多く,水深10cm から1m の滝壷の水底の岩石に巻きつけて卵塊を産む.幼生の口器には岩に張り付くほど強健.変態は6 月が多いが,個体差が大きい.
-
●生息状況
-
本州の中部山岳地帯と紀伊半島山岳地に限定されているが,県内では,県下一円の山地に生息するが,九頭竜川,足羽川,日野川各支流の源流域に生息する.確認個体数は減少している.
-
●存続を脅かす要因
-
土地造成や林道開発,砂防ダムなどによる生息地の直接的改変が主な要因である.
-
●参考文献
-
千石正一等.1996 .両生類・爬虫類・軟骨魚類.平凡社.
福井県.1998 .福井県の両生類・爬虫類・陸産貝類目録.141pp .福井県.
|